中国での相次ぐ停電！工場も生産ストップ！？

中国では9月頃から各地で停電が相次いでいます。
停電で信号機が消えたり、集合住宅のエレベーターが止まったりするなどと混乱が生じており、冬の到来の前に不安が高まっています。
世界トップクラスの経済大国で、なぜ停電が頻発しているのか？

停電の背景

中国各地で頻発している停電ですが、その原因は２パターンあると言われています。

１つ目は石炭の値上がり

中国では石炭をベースにした火力発電が70％を占めておりますが、石炭価格の上昇(現在過去最高値)で電力会社は十分な燃料を確保できなかったのが原因と言われています。

中国は自国でも採炭をしていますが、オーストラリアからも石炭の購入をしていました。
しかし政治を巡る問題で購入を昨年から取りやめており、散発的な不足を招いているのに加え、近年中国のコロナ早期収束により国外からの受注が膨らんだ工場の電力需要や電気自動車の普及などで電力使用が大幅に増え、電力不足が深刻化したと思われます。

2つ目は中国政府が二酸化炭素(CO２)排出量の削減目標を達成するため

上記の文でも紹介した通り、中国では石炭をベースにした火力発電が70％を占めており、CO2の排出量が尋常ではない現状です。

そこで、世界最大の汚染国とされる中国は、2030年までにCO2の排出量を減少させ、2060年までに温室効果ガス排出を実質ゼロにするとの目標を表明しています。CO2削減ノルマに応えるために政府が強引な計画停電を実施したのではないかと推測されています。

また、来年2月に中国では冬季五輪が開催されることもあり、CO2削減を世界にアピールするため今回の停電が関係していているのではないでしょうか。

停電による影響

一般市民

• 急な停電によりエレベーターに閉じ込められる
• 信号や街灯が消え、暗闇の中を多数の車が通行
• コンビニはろうそくを使い営業

産業

• 停電により設備が動かない
• 工場の稼働停止
• 部品供給に遅れが生じ、APPLE・TESLA等の大手メーカーが打撃
• 日系企業にも大きく影響

今回の停電は計画的ではない為、数多くの人の生活・産業に混乱をもたらしています。
もうすぐ冬に入りますが、この調子で民用電力にも影響が及び続けるようであれば人々の生活安全すら脅かされかねないのです。

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