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中国で相次ぐロックダウン!?長期化の可能性は?

投稿日:2022.04.04更新日:2022.04.05

カテゴリー:海外現地情報

近頃、中国各地でコロナ感染者数増加が原因で都市封鎖が相次いで起こっています。
一般市民の外出禁止や経済活動の停止で様々な支障が出ている中、この問題について弊社スタッフが状況をまとめてみました。

中国のゼロコロナ対策

中国のゼロコロナ対策とは徹底的な対策により感染者数を限りなくゼロに近い状態を保つことを指します。

1.厳格な水際対策

外国から中国に入国する際、長期にわたって隔離措置が余儀なくされております。

  • 入国前に出発日の7日前と2日以内の日程でPCR検査を受ける。
  • 2回とも陰性であることを証明できれば飛行機に搭乗可能。(ワクチン接種は必須)
  • 入国後は隔離ホテルにて14日間の隔離が求められる。

隔離中は一歩も部屋の外に出ることはできず、食事も3食が部屋の入口に置かれ、体温を毎日報告する必要があります。
期間中は、1日目、4日目、7日目、14日目にPCR検査を行います。

ちなみに、宿泊などに発生する費用は、全て渡航者負担です。

2.半強制的なワクチン接種

中国は国産ワクチンを開発し、なりふり構わず接種を広げようとする動きがあります。

中国政府はワクチン接種は〈個人の判断〉だとしていますが、各企業のオフィスに社員らの接種率が貼りだされたり、ワクチンを接種していないと入店を拒否するお店など、こうした動きに実質的な強制接種だとの批判もあります。

ちなみに国民の接種率は9割を超えているとも言われています。

3.PCR検査の体制

中国では感染拡大を防ぐため、頻繁にPCR検査を求められます。
中国国内を移動する場合、省・市によっては48時間以内のPCR陰性証明がないと新幹線の駅や空港、市中に入れないなど厳しくなっている場合もあります。

また、自宅マンション、オフィスビル内で陽性者が出た場合は封鎖し、その中にいたもの全員がPCR検査を受けたという事例もあります。

他にも中国のディズニーランドで、感染者が1名いたことが判明し、警察がパーク全体を一斉に封鎖したとの情報も。
滞在中だった3万人以上の入園者が深夜まで帰宅を許されず、真冬の中、保健所職員による全数検査が行われました。

ホテル内で感染者が1人出たため、ホテルの一室に食事も十分与えられないまま突如隔離。
ホテルでの隔離費用は自己負担となり、ホテル代が出せない人は貨物用コンテナで隔離。

妊娠した女性が陰性証明を持っていないとして、氷点下の中病院の外で2時間待たされた末、死産したとの情報もあります。

以上の様に厳格なゼロコロナ対策が市民からは「対策が乱暴すぎる」「これは人為的災難」と、非難の声が上がっています。

中国各地でロックダウン

現在に至るまでゼロコロナ対策を続けてきた中国ですが、ここ最近はそれでも感染者が増加してきている状況です。

経済活動への打撃も懸念されていますが、習近平指導部は厳しい対策で感染を封じ込めるゼロコロナ制作を堅持する方針の上、さらに各地で都市封鎖(ロックダウン)を措置。
堅持こそ勝利とげきを飛ばし、ゼロコロナ政策の徹底を表明しています。

ロックダウンを措置されている地域では、全市民に外出禁止令が出され、3回のPCR検査を義務付けました。
バスや地下鉄はストップし、企業もリモートワーク、工場などは営業停止になり、医療機関やスーパーなど、生活に必要不可欠な店舗以外もすべて営業停止になっております。

経済への影響

ロックダウンを行われている都市では、既に経済・企業活動を直撃しています。
米電気自動車(EV)大手テスラの工場が操業停止、半導体メーカーの工場も出荷に支障がでてるのが現状です。

港では貨物船からの荷降ろし作業は続いているが、運送用のトラックが港に入れず物流が滞り始めています。
日系企業のユニクロも全86店舗中43店舗が休業、日系航空の貨物便の欠航など、日本企業への影響も広がっています。

以上が、現在中国が抱えている問題です。
中国政府は《最小の代償で最大の効果があるよう努力すべきだ》とゼロコロナ政策の継続を強調しています。

世界中からは今後の動向にも注視されるでしょう。

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